頻発していたワーク詰まりを大幅に低減した端子供給機の事例
自動車部品の供給において、複雑な形状の端子は重なりやすく、頻繁に詰まってしまうことが大きな課題となります。
今回は、特殊な形状のワークに対しても安定した供給を実現し、装置の停止回数を大幅に減らした事例をご紹介します。
現場が抱えていた課題
これまではパーツフィーダ内でワークが重なり、1分間に数回という高い頻度で詰まりが発生していました。
対象のワークは長く薄いうえに少し折れ曲がった形状をしているため、従来の平板による押さえガイドではこの複雑な形状を制御しきれず、常に作業員が復旧作業に追われる非効率な状況が続いていました。
ムラタの提案
そこで、村田精工では端子の重なりを抑え込むための「押さえガイド」の構造を根本から見直し、平板ガイドではなくコイルバネを用いた新しい供給システムをご提案しました。
初めは一般的な平板のガイドを用いて試行錯誤を繰り返しましたが、詰まりやすいワークは規制することが難しく詰まりを完全に防ぐことはできませんでした。
そこで発想を変えて、無理に規制するのではなく、ワークをなるべくフリーな状態に保つことを目指し、柔軟性のあるコイルバネを押さえガイドとして採用しました。
これにより、折れ曲がった形状のワークに合わせてバネが柔軟に追従し、ワークの重なりを最小限に抑えながら搬送する仕組みを整えることに成功しました。
ムラタのこだわり
今回の設計で特に重視したのは、トラブル時のメンテナンス性と製品への優しさです。
従来の平板ガイドでは詰まりが発生した際に一度ガイドを取り外す必要がありましたが、コイルバネを採用し「ほぼフリーな状態」にしたことで、ガイド部での詰まりそのものが発生しなくなりました。
また、詰まったワークを無理に掻き出すような動作もしないため、繊細な端子へのダメージを最小限に抑える仕様にしています。
さらに村田精工では、将来のワーク変更を見据えた「段取り替え」のしやすさも追求しています。
規制ガイドにIAIのロボシリンダーを導入して幅や高さを自動で調整したり、幅方向のガイド調整をハンドルを回して目盛りで管理できるように制作しました(直進フィーダのみ)。
こうしたオーダーメイドの柔軟性により、ワークの種類が変わっても最小限の調整で使い続けられる「長く使える設備」をご提供しています。
お客様の声
システム導入の結果、これまで1分間に数回起きていた詰まりが、数時間に1〜2回程度まで減少。
頻発していたライン停止が減ったことで生産が安定し、大変ご納得いただける結果となりました。
まとめ
本記事で紹介したシステムのように、村田精工では現場の悩みに合わせてワーク詰まりを抑える設計をご提案します。
製品へのダメージを抑えつつ、保守性や将来の拡張性の高いシステムを導入することが生産性の向上につながります。
自社のワークに合った供給システムを検討される際は、ぜひ村田精工までお気軽にお声がけください。
